「すかんぴんウォーク」

監督:大森一樹風の歌を聴け」 脚本:丸山昇一セーラー服と機関銃
出演:吉川晃司、山田辰夫、鹿取容子
公開:1984年 併映:「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー


ビデオが売れました(5桁)、未DVD化作品だ。


吉川晃司のデビュー作。いわゆる〝民川裕司〟シリーズ3部作の1作目である。
ストーリーは、彼の人生を〝先取り〟した辛口の〝スター誕生〟物語。
広島の田舎から〝泳いで〟東京にやって来た少年が、さまざまな人々との出会いによって、スターへの階段を駆け上り、そして・・・。
(映画撮影時には、まだ彼は全くの素人だ。渡辺プロによる一大プロジェクトである)。
いや〜、吉川晃司が若い。いまのふてぶてしさなど微塵も感じさせないまさに〝少年〟である。


裕司の〝初体験〟の相手となるヒロイン役の鹿取容子(清純派タレントからポルノ女優に転進する役。ヌードあり)も良いが、なんていってもこの映画のキーパーソンは、裕司の〝相棒〟吉夫を演じる山田辰夫(「はるちゃん」)だ。
ジュリーのようなスターになる夢に破れ、ライブハウスでレニー・ブルースばりに客に罵声を浴びせる(あの声でだ)。カッコいい。
(彼の代表作「狂い咲きサンダーロード」も未DVD化である)。


80年代に量産された〝アイドル映画〟のなかでも出色の一本である。