天国と地獄
小樽市タイアップ観光ドラマ。
黒澤明も草葉の陰で泣いている。
小さな台詞や動作、小道具で伏線貼りまくりのシナリオが、時代を現代に移したばかりに、伏線の多くがカットされ、物語自体が意味不明なものになっている。
犯人を見つけたのも、奇跡に近い偶然。どんな「87分暑」なんだか。
オリジナルそのままの「台詞」が空回り空回り。
映画では最後のクライマックスとなっていた犯人の告白。でも、ドラマ版では「ブランド物の服で着飾るくらいならエアコンくらい買えよ」ってすべての視聴者が思ったはず(衣装ひとつでドラマ台無し。小樽が舞台ではリアリティもなし)。制作者はなんの違和感も感じなかったのだろうか。
いっそのこと普段着が妙に色っぽい衣装の鈴木京香と妻夫木聡が不倫関係にあり、すべてを仕組んだのは悪女・鈴木京香だったって大ドンデン返しのトンデモ・リメイクでもありだったんじゃないだろうか。
「生きる」はまだ見ていない。