シャイニング(1980)

売れる。

シャイニング 特別版 コンチネンタル・バージョン [DVD]

（リンクは画像がないので通常版）
監督：スタンリー･キューブリック
出演：ジャック・ニコルソン、シェリー・ドュバル、ダニー・ロイド

キューブリックの「シャイニング」には３つのバージョンが存在します。
（１）プレミアショーで上映された146分の「オリジナル・バージョン」。（5日間だけ劇場公開<先行単館>され、キューブリックの指示で急遽142分に差し替えられる）
（２）一般公開に際し４分カットされた142分バージョンが「決定版」とされる。
（３）さらに、アメリカ以外の公開用に119分の「国際版」が編集される。<日本公開版>。

今回、売れたのは（２）。こちらは廃盤（パッケージ表記は143分。四捨五入？）。現在、ＤＶＤでリリースされている「コンチネンタル・バージョン」は短縮版の（３）。

それぞれのバージョンでカットされたシーンをまとめると・・・
★146分のオリジナル版からカットされたのは、ラスト。ホテルを脱出したウエンディが病院で支配人アルマンに事情を説明するシーン。

★119分国際版でカットされたシーン。
１）ダニーを診察した女医にウェンディが家庭の事情を説明するシーン（約5分30秒）
２）ジャック一家が大広間でハロランに紹介されるシーン（約1分20秒）
３）「月曜日」のシーンの冒頭、ウェンディとダニーがテレビで『おもいでの夏』を見ているシーン（約1分20秒）
４）ダニーがおかしくなり、部屋でウェンディがホテル脱出を考えるシーン（約2分20秒）
５）ハロランが空港から電話で友人に雪上車を頼むシーン（約2分20秒）など

字幕も「閉鎖の日」「木曜日」「午前八時」がなくなる。
他、微妙にカット尻などを切っているところが多数。
（参考：「キューブリック」（ダゲレオ出版）「ザ・コンプリート キューブリック全書」（フィルムアート社）など）

映画版を原作者キングはお気に召さず、莫大なお金（多分）を払ってまで、権利を買い戻して自ら映像化している（キューブリック側からの条件は「二度と映画版について悪口を言わない」だとか）。
そして、制作したのがＴＶ版のこちら。

スティーブン・キング シャイニング 特別版 [DVD]

ほぼ原作通りです・・・。

しかし、「映画」「ドラマ」「原作」と比べて一番怖いのはどれかというと・・・。
やはりキングの小説です。

シャイニング (上) (文春文庫)