大理石の男(1977)

売れる。

監督:アンジェイ・ワイダ
出演:イェジー・ラジヴィオヴィッチ、ミハウ・タルコフスキ、クリスティナ・ヤンダ

スターリニズムとの闘争を経ていくらかの自由を取り戻しつつあった70年代のポーランド人が、50年代の真実を追究しようとする姿をアンジェイ・ワイダが描く。


映画大学の女子学生が卒業制作のテーマに50年代の労働英雄を選ぶ。かつて映画になるほどの讃えられた優秀な煉瓦工が、なぜ無残にも忘れ去られたのか、隠された真実を探ろうと親しかった人々を訪ね歩く。友人を弁護したため投獄され、妻も去られてしまう。労働英雄は死んだのか・・・。


「ミステリー作家90人のマイ・ベスト・ミステリー映画」(小学館文庫)の中で、法月綸太郎はこの映画をベスト1にあげている。『ポーランド現代史の暗部をドキュメンタリー・タッチで描いた秀作。重い題材を扱いながら、ミステリー映画としての語り口もスキがない。続編「鉄の男」も必見。』。同意です。162分という長尺も飽きることなく一気に見せきっています。