世界の中心で、愛をさけぶ

世界の中心で、愛をさけぶ スタンダード・エディション [DVD]

世界の中心で、愛をさけぶ スタンダード・エディション [DVD]

監督:行定勲 脚本:坂元裕二・伊藤ちひろ行定勲
出演:大沢たかお柴咲コウ長澤まさみ森山未來山崎努


面白かった。こちらのレビューでは否定的な意見が多いが・・・。
http://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=9040
青春映画の佳作である。長澤まさみ森山未來の若い二人が圧倒的に良い。

まあ、ちょっと説明不足で、現在の主役の二人(大沢たかお柴咲コウ)の関係が今ひとつ分かりづらい。それによって、律子の行動の意味がよく分からなくなっている。

映画「世界の中心で、愛をさけぶ」で展開される物語は、偶然が結びつける運命のようなものがテーマとなっている。この世は、さまざまな偶然の結びつきに支配されていると僕は信じているし、現在の朔太郎にそれを運んでくる象徴的なキャラクターとして藤村律子が生まれた。
行定勲監督のコメント 小説「指先の花―律子の物語」(p.4)

指先の花―映画『世界の中心で、愛をさけぶ』律子の物語 (小学館文庫)

指先の花―映画『世界の中心で、愛をさけぶ』律子の物語 (小学館文庫)

こちらを読むと、二人の関係がよくわかるらしい(というか、現在の部分の原作はこちらだとか。亜紀の練習していた手品が重要な意味を持っているみたいだ)。


さて、たぶんこの映画(小説ではない)の〝元ネタ(参考にしている)〟はこれだろう(指摘している人も多いか?いまさら?)。

ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 [DVD]

ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 [DVD]

※あくまでも「劇場公開版」ではなく長尺の「オリジナル版」のほうだ。


どちらも〝初恋〟がテーマの恋愛映画(主人公が成就しなかった〝初恋〟にトラウマを抱えている。そのことが現在<の恋愛>に大きな影響を与えているが、本人はそれに気づいていない)。
その他にも・・・
主人公が慕う映画技師アルフレード→写真館の重ジイ
初恋の人を撮影したフィルム→カセットテープ
キスシーンのフィルム→ウエディング写真 などなど
(ジャケットを見たら思いついた。二人乗りもそうか・・・?)


カセットテープや写真を小道具に使ったのは、うまい脚色だ。その中に記録されて(残されて)いる〝もの〟は、いつまで経っても〝現在〟なのだ。決して〝過去〟ではない。


それにしても、長澤まさみはいいな。DVDのスペシャルBOXを買おうか。